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「気候の変化」と「体の感覚」


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皆様こんにちは。 最近は晴れの日が続き、気持ちのよい朝が多いですね。私は現在、8月末に長野県で開催されるAPFというボディコンテストに向けて、朝4時起きでのランニングを習慣にしています。 まだ日が昇る前の静けさの中、イヤホンなどの電子機器は身につけず、自分の呼吸や足音、風の音に意識を向けながら走るこの時間は、五感が研ぎ澄まされていくような感覚があり、1日のスタートにとても良い刺激を与えてくれます。

ただ、晴れた空気に体が慣れてきたのか、最近は曇りや雨といった「変化する空気感」も恋しく感じているところです。これは、「体の感覚」に日々意識を向けているからこそ感じる違和感かもしれません。

今回は、そんな「気候の変化」と「体の感覚」のつながりについて、少し掘り下げて考えてみたいと思います。

 目次


1.天気は「気分」や「体調」に影響する?


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「今日はなんだか体が重たいな…」「朝から気分が上がらない」そんな経験、ありませんか? 実はこれ、気のせいではなく、天候によって私たちの心身が影響を受けている証拠なんです。

特に気圧や湿度、気温の変化は、自律神経に強く作用します。例えば、低気圧が近づくと交感神経が優位になり、血管が収縮しやすくなるため、頭痛や肩こり、倦怠感を感じやすくなります。一方、晴れていて気圧が安定している日は、副交感神経が優位になりやすく、心も体もリラックスモードに入りやすくなります。

また、天候の変化は「ホルモンバランス」にも関わっていると言われています。太陽の光を浴びることで分泌されるセロトニン(幸せホルモンとも呼ばれます)は、精神の安定に関わる大切なホルモンですが、曇りや雨が続くとこの分泌が減り、気分が落ち込みやすくなることも。

つまり、私たちのカラダは天気を肌で感じているのです。 この感覚に気づけることが、心身の不調を予防する第一歩になるかもしれません。


2. 体性感覚とは?自分の体を感じる力


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ここで、「体性感覚(たいせいかんかく)」という言葉に注目してみましょう。これは「自分の体の状態や位置、動きなどを感じ取る感覚」のこと。視覚や聴覚のような五感とは少し異なり、私たちの体の内側からの情報を教えてくれる大切なセンサーです。


例えば、目を閉じても「腕が上に上がっている」「膝が曲がっている」とわかるのは、この体性感覚のおかげ。また、気温や湿度によって「今日は動きが重いな」「なんだか冷えているな」と感じるのも、体性感覚が働いている証拠です。


この感覚は、トレーニングの場面でも非常に重要。自分の体の使い方や姿勢、重心の位置などを適切に感じ取れなければ、無理なフォームになってしまい、ケガのリスクも高まります。


気候の変化に応じて体の反応が変わるのも、実はこの体性感覚が気圧や気温の影響を受けて微調整してくれているからなのです。


3. 気候に左右されない「感覚の整え方」


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では、天気の変化に影響されすぎない「ぶれにくい体」をつくるにはどうしたらよいのでしょうか?


私がおすすめしているのは、まず自然の中に身を置いて、五感を研ぎ澄ますことです。電子機器や照明に囲まれた現代生活の中では、どうしても外界の刺激に対する感受性が鈍くなりがちです。あえて人工音を避け、風の音、鳥の声、葉の揺れなど「自然のリズム」を感じることで、五感と体性感覚が目を覚ましていく感覚があります。


そして、もう一つ大切なのが呼吸です。浅く早い呼吸は交感神経を刺激し、緊張や不安を招きます。反対に、深くゆったりとした呼吸は副交感神経を優位にし、体内のバランスを整えてくれます。天気に関係なく、自分自身の呼吸をコントロールできるようになることは、まさに「感覚の軸」をつくることにつながります。


体を動かす習慣がある方は、ウォーキングやストレッチ、軽い筋トレの前後に数分間だけ「目を閉じて呼吸を感じる」時間をとってみてください。きっと、これまでとは違う自分の内側の声に気づけるはずです。


4.気候の変化に弱くなりやすい人の傾向とは?


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誰でも気候の影響を受けますが、中でも特に不調を感じやすいのはこんな人たちです。

  • 一日中、屋内で過ごすことが多い

  • パソコンやスマホを長時間使用している

  • 運動習慣がなく、血流が悪い

  • 睡眠の質が安定しない

  • 食生活が不規則

  • 天気によって気分が左右されやすい

これらに心当たりがある方は、体性感覚が鈍っていたり、自律神経のバランスが乱れている可能性があります。

大切なのは、「自分の変化に気づける」こと。そのためにはまず、日々の体調や気分を記録してみるのもおすすめです。「雨の日は肩が重い」「曇りの日は眠い」といったパターンに気づけるようになれば、先手を打った対策ができるようになります。


5. 感覚を取り戻すことが、健やかな日常の第一歩


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私たちの体は、想像以上に外の環境に反応しています。「天気のせいで気分が落ちる」「体が重い」と感じたとき、それは決して弱さではなく、体のセンサーがちゃんと働いている証拠ともいえます。


ただ、それに気づかず無理を重ねてしまうと、不調が慢性化したり、パフォーマンスが低下してしまう可能性も。


だからこそ、五感と体性感覚を日常の中で整える習慣がとても大切です。静かな時間に目を閉じる、深呼吸をする、外の空気を感じて歩く。そんな小さな積み重ねが、気候に左右されない本来の自分を取り戻す鍵になるのではないでしょうか。


晴れの日も、雨の日も、曇り空も。どんな空の下でも、自分の感覚を信じて、しなやかに毎日を過ごしていきたいですね。


 
 
 

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