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「姿勢を正そう」とするほど崩れる理由

更新日:5 日前

2026年新年明けましておめでとうございます。

お正月モードも終わり、いよいよ日常生活が本格的にスタートしましたね。

「今年こそは自分を変えたい!」「まずは姿勢を正してシャキッと過ごそう」と、新年の抱負を胸に背筋を伸ばしている方も多いのではないでしょうか。しかし、その「意識」が、実はあなたの体に不調を招いているかもしれません。


今回は、富山県滑川市のパーソナルジム「SUNFIT」が、科学的根拠に基づいて「なぜ姿勢を意識するほど疲れるのか」を徹底解説します。

目次

1. なぜ意識した瞬間に体は崩れるのか


「胸を張って、顎を引いて!」 子供の頃から言われ続けてきたこの言葉。しかし、解剖学的に見れば、このアドバイスこそが「姿勢の崩れ」の第一歩になっているケースが非常に多いのです。


私たちが「姿勢を良くしよう」と意識したとき、脳は大脳皮質という「意識の層」を使って筋肉を動かそうとします。しかし、本来、姿勢を支えるのは脳幹や小脳といった「無意識の層」の仕事です。


意識的に姿勢を作るということは、いわば「プロの自動操縦システム」を無理やりオフにして、慣れない素人が手動で操縦桿を握るようなものです。その結果、本来動くべき関節はガチガチに固定され、体は柔軟性を失います。


「良い姿勢に見える形」を維持するために、私たちは体の中で膨大な「内なる喧嘩」をさせてしまっているのです。これが、姿勢を意識した瞬間に体が重くなり、疲れやすくなる根本的な理由です。


2. 意識的な努力が招くエネルギーの枯渇


姿勢を正そうとすると、多くの人は背中の筋肉や肩周りの筋肉をギュッと収縮させます。この状態を分子栄養学や生理学の視点で見ると、恐ろしいことが起きています。


筋肉が収縮し続けるためには、アデノシン三リン酸(ATP)というエネルギー源が必要です。さらに、収縮した筋肉を緩める(カルシウムイオンを回収する)ためにもATPが必要です。つまり、無理に姿勢を作って筋肉を固めている間、あなたの体はスマホの充電を急速に消費しているような状態なのです。


これを専門用語で「持続的な筋緊張」と呼びます。筋肉が硬くなると、その中を通る血管が圧迫され、血流が悪化します。


  • 酸素が届かない(酸欠状態)

  • 老廃物が流れない(痛み物質の蓄積)

  • 熱が作れない(冷えの原因)


これらが積み重なり、肩こり、腰痛、そして「原因不明の疲労感」として現れます。2026年のスタートを元気に切りたいはずが、姿勢を意識しすぎることで、自らエネルギー効率の悪い体を作ってしまっているのです。


3. 姿勢は「作るもの」ではなく「勝手に決まるもの」


「姿勢=結果である」という言葉を、ぜひ覚えて帰ってください。 姿勢とは、あなたの脳が「今、自分を取り巻く環境(重力や地面の状態、視覚情報など)」に対して、最も安全で効率的だと判断した「出力結果」に過ぎません。


機能神経学の視点では、姿勢の制御には3つの大きな入力が必要です。


  1. 視覚(目からの情報)

  2. 前庭感覚(耳の奥にあるバランスセンサー)

  3. 固有受容感覚(足の裏や関節のセンサー)


もし、あなたがデスクワークで目が疲れていたり(視覚の乱れ)、運動不足で足の裏のセンサーが鈍っていたりすると、脳は「今の状態は不安定だ!」と警報を鳴らします。すると脳は、転倒を防ぐために防御反応として筋肉を硬く(筋緊張を高めて)体を守ろうとします。


この「脳が不安を感じて固めている状態」に対して、外側から「胸を張れ」という意識を介入させても、根本的な解決にはなりません。むしろ、脳の不安をさらに煽ることになります。姿勢を整えるために必要なのは、筋トレではなく「脳への正しい情報入力」なのです。


4. 横隔膜と自律神経が作る本当の安定感


姿勢と切っても切り離せないのが「呼吸」です。 「良い姿勢」を作ろうとして腰を反らせたり、無理に胸を張ったりすると、肋骨(胸郭)がパカッと開いてしまいます。これを「リブフレア」と呼びます。


この状態になると、呼吸の主役である「横隔膜」が正しく動けなくなります。横隔膜は、呼吸をするだけでなく、腹圧(IAP)を高めて体幹を内側から支える重要な役割を持っています。


横隔膜がロックされると、体は以下のような代償動作を始めます。

  • 首や肩の筋肉で無理やり息を吸う(肩こりの加速)

  • 腰の筋肉で体を支える(反り腰と腰痛)

  • 呼吸が浅くなり、交感神経が過剰に優位になる(不眠やイライラの原因)


SUNFITのセッションでは、まずこの呼吸の再学習を徹底します。お正月明けに体が重だるいと感じる方の多くは、食べ過ぎだけでなく、この「呼吸の質の低下」による自律神経の乱れが影響しています。


5. 2026年、楽に生きるための身体戦略


では、私たちはどうすれば「本当に良い姿勢」を手に入れられるのでしょうか。 それは、姿勢を「直す」のではなく、姿勢が「整わざるを得ない環境」を体に作ってあげることです。


当ジム、SUNFITで行っているアプローチは以下の順番です。


  1. ニュートラルな状態を取り戻す(リセット) まずは、呼吸を整え、過剰な筋緊張を解きます。筋肉が「オン」の状態ではなく、いつでも動ける「スタンバイ」の状態にします。

  2. センサーを磨く(感覚入力) 足裏の接地感覚や、頭の位置を正しく認識できるように、機能神経学的なエクササイズを取り入れます。脳が「今の自分の位置」を正確に把握すれば、勝手に力みは抜けていきます。

  3. 発育発達のプロセスを辿る(再学習) 赤ちゃんがハイハイを経て立ち上がるまでのプロセスをなぞるように、本来の体の使い方を脳に思い出させます。


「姿勢を正す」という執着を手放した時、あなたの体は最も美しく、機能的な状態へと変化します。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。 2026年、新しい自分に出会うためのキーワードは「頑張らない姿勢」です。


もし、あなたが「意識しているのに姿勢が良くならない」「運動をしても疲れが取れない」と悩んでいるなら、それは根性や努力の不足ではなく、アプローチの順番が違っているだけかもしれません。


ココロ、カラダ変わる。SUNFITでは、富山県滑川市でパーソナルトレーニングとストレッチを通じて、皆さまの本来の輝きを取り戻すお手伝いをしています。


私一人の小さなジムですが、だからこそお一人おひとりと深く向き合い、分子栄養学から神経科学まで、幅広い視点から「あなただけの正解」を一緒に探していきます。


滑川市内の店舗でのセッションはもちろん、出張パーソナルや、全国どこからでも受けられるオンラインパーソナルも承っております。


新しい年の始まりに、こうしてこの記事を読んでくださったのも、何かの「ご縁」だと思います。 一人で抱え込まず、まずはあなたの体の声を聞かせてください。


2026年が、あなたにとって心身ともに軽やかで、素晴らしい一年になりますように!


 
 
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