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AI時代における人間の脳と健康

更新日:10月25日


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皆様こんにちは。


季節はすっかり秋へと移り変わり、朝晩の空気もひんやりとしてきましたね。街を歩けばどこからともなく金木犀の香りが漂い、季節の変化を感じる心地よい時期になりました。


そんな中、今週ふと立ち寄った書店の脳科学コーナーで、恩蔵絢子さんの著書『感情労働の未来』を手に取りました。

ページをめくるうちに、AIが進化していくこれからの時代に、私たち人間が「心」と「体」をどう守っていくべきか、そのヒントがたくさん詰まっていることに気づき、強く惹き込まれました。


トレーナーとして、日々お客様の身体を通して脳とのつながりを感じている立場からも、このテーマはとても深く響くものでした。


今回はその本の内容をヒントに、「AIと人間脳の健康」について、身体の観点も交えながらまとめてみました。

 目次


1.AIとは何か


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AI(人工知能)は、人間の知的活動をコンピューター上で再現しようとする技術です。膨大な情報を高速で処理し、私たちの生活や仕事をサポートしてくれる存在になりました。

しかし、AIがいくら発達しても、「感情」や「直感」「共感」といった人間特有の機能までは持てません。AIは思考を模倣できますが、感じることはできないのです。

AIが得意なのは「正確な判断」や「効率的な最適化」。 一方で、人間が担うべきなのは「想像する」「感じ取る」「共感する」といった領域です。そのバランスを見失わないことが、これからの時代を健康に生きる鍵になります。



2.脳科学から見るAIのメリット・デメリット


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AIの進化は便利さをもたらしましたが、人間の脳にとっては必ずしもプラスだけではありません。

🔹メリット

  • 情報処理や計算をAIが代行することで、創造的な活動に時間を使える

  • データ分析により、トレーニングや栄養管理を個別最適化できる

  • 脳の負担を減らすことで、ストレス軽減に繋がる

🔸デメリット

  • 「考える前に検索する」習慣がつき、前頭前野の活動が低下する

  • 自分で判断する機会が減り、感情のコントロール力が弱まる

  • 情報の受け取りが一方通行になり、感じる脳が鈍くなる

脳も筋肉と同じように「使わなければ衰え」ます。便利なものに頼りすぎると、思考力や想像力といった“脳の筋力”が弱まってしまうのです。



3. 子どもとAIの関わり方(運動・学習の観点から)


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近年はAI教材や学習アプリが増え、子どもたちは幼少期からAIと接する環境にあります。しかし、脳科学的に見ると、子どもの脳の発達に最も必要なのは身体の動きです。

運動によって活発になる「小脳」や「海馬」は、記憶力・集中力・判断力を支えています。つまり、よく動く子どもほど、よく考える脳が育つのです。

AIを上手に取り入れることは大切ですが、画面の前に座ってばかりでは「感じる力」や「コミュニケーション力」は育ちません。

トレーナーとしても、子どもたちには手を使って【書く・作る・走る・話す】といったリアルな体験を通して、AIにはできない脳の使い方を伸ばしてほしいと感じます。



4.大人がAI時代に保つべき脳の健康とは


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AIが仕事や生活を支える今、私たちが忘れてはいけないのは、「脳と身体が常にセットで動いている」という事実です。

身体を動かすと、脳の血流が促進され、前頭前野が活性化します。これは思考力・創造性・集中力を高めるだけでなく、感情の安定にも深く関わっています。 特に、次の3つはAI時代にこそ意識して取り入れたい習慣です。

1️⃣ 運動を習慣にする – 有酸素運動やストレッチで脳の血流を保つ。 2️⃣ 五感を刺激する – 香り・音・自然・人の温度を感じる体験を増やす。 3️⃣ デジタルデトックス – 1日の中で“AIやスマホから離れる時間”を意識的に作る。

脳は情報を浴び続けることで疲弊します。静けさの中で自分の感情に気づく時間を持つことが、脳の健康を守る一歩です。



5. 考える力を取り戻すためにできること


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AI時代に失われやすいのは「思考の筋力」。筋肉と同じように、脳も使うほど強くなります。

トレーナーの視点から言えば、身体を意識的に動かすトレーニングは、脳にとって最高の思考トレーニングでもあります。 たとえば姿勢を整えたり、呼吸を意識したりすることで、脳の前頭前野が活性化し、ストレス耐性や集中力が上がることがわかっています。


また次のような習慣も、脳の健康を支えます。

  • 手で書く習慣を持つ(スマホよりも紙に書く)

  • 1日1回「なぜ?」と自分に問いかける

  • 自然の中で考える時間をつくる

AIに答えを求めるだけでなく、「自分の中から考えを生み出す」時間を増やすことが、脳の筋力を育てる秘訣です。


6. AIと共存しながら人間らしさを育てる


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AIがどれだけ発達しても、感情を感じ、他者と共感し、身体で学ぶことは人間にしかできません。 AIに支配されるのではなく、AIを使いこなしながら、自分の感覚を信じて生きる力を育てることが、これからの時代の健康の在り方です。

身体を整えることは、脳と心を整えること。日々のトレーニングを通して、感じる力と考える力の両方を育てていきましょう。

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